ただわたしだけがキラキラにみえるだけ。
好きなことをして生きていくのは難しい。
そう気づいたのは、20歳を超えてからだと思う。
それまではキラキラしたものしか見えていなかったから、不穏で冷たい現実に目がいかなかった。
だけど、なんか急にハッとなって、明日になるのが怖くなって、未来よりも過去に縋りついていることに気づく。
何もかもを手放したくなる。
これが大人になるということなのだとしたら、随分寂しいなと今、思った。
わたしが夢に見ていた生活をしている人たちは本当に一握りだと気づく。
キラキラした生活を送っている人の陰には、暗く、目をそむけたくなるような現実を送っている人がいる。
だけど、キラキラした生活を送っている人も、実は、そう見えているだけなのかもしれない。
だけど、だけど、そう思えない自分もいて、黒いものがこころを襲う。
皆、何かに悩んでいて、それぞれなんかしか不幸があるのに、いつもそれに気づくことができるのは、お腹がいっぱいでこころが安定している時だけだ。
こころが寂しいと、考えも極端になる。
それだけは避けたいけれど、人間に寂しさは付き物。
幸せの絶頂期に至って、いつしか寂しさが我々を覆う。
あんなに幸せだったのに、ってこころの中で呟く。
幸せと寂しさの波が交互にやってきて、それをうまく扱うようになることが生き抜くコツなのかもしれない。
そんなのわかってたって、できやしないけど。
皆、幸せになろう。
そして、寂しさがやってきたら、寂しさがやってきたら、そのときはそのときだ!
直感は案外大事なのかもしれない。
2022.04.05
三賀正気